「good!アフタヌーン」の単行本発売中

最近はツイッターで一日数回つぶやくとすっかり毒気が抜けてブログ放置気味であります。もとからあまり更新していなかったですけどねー。しかし創刊号から読んでいる「good!アフタヌーン」から単行本が出始めているのでなんぞ宣伝してみようかなあと思う。

good!アフタヌーン」はいい雑誌です。特徴は新人作家の初連載と越境マンガ家(少年・少女マンガから青年マンガへ)の青年マンガ誌での初連載の多いことなんだけど、雑誌立ち上げと同時に作家さんが立ち上がっていくのをきちんとフォローして面白いマンガに育てている編集さんの労力が見えていいなと思う。そうは言っても雑誌自体は編集者がでしゃばらずマンガを前面に出しているところも好きだ。


編集者ブログ
http://good-afternoon.weblogs.jp/blog/


そんな連載陣の中から好きな作品をいくつか紹介します。

路地恋花」1巻 麻生みこと 

路地恋花 1 (アフタヌーンKC)

路地恋花 1 (アフタヌーンKC)

弁護士マンガ「そこをなんとか」の方です。名前は知っていたのですがマンガは初めて読みました。繊細な少女マンガのタッチで少女マンガにしか見えないのですが、中身はガチガチに論理的に固めたプロットで案外理屈っぽく作られていて男らしい作風(こういう言い方は好きじゃないけど)だな〜と思いました。山下和美さんの系統です。
それで京都が舞台のロマンチックでフワフワした恋愛を描いてきれいに成立しているのだからすごい人だと思う。京都のいけずさ大阪のお笑い至上主義などクールに分析されていて、京都出身の私としては薄ら寒い気持ちになったりもする。



ヒレフシ」原作:本田透 作画:銅☆萬福

ヒレフシ 1 (アフタヌーンKC)

ヒレフシ 1 (アフタヌーンKC)

このマンガ、大好きなので以前にも感想を書いたことがありました。

http://d.hatena.ne.jp/torico/20090927#p1

うっかり死んでしまったブサイク非モテおたく(山田)をイケメンに改造してルサンチマンパワーで世界征服を目指す筈が山田が案外いいやつでイケメン草食系男子が出来てしまった…というコメディです。

原作が本田透さんなのでおたくの描写にはリアリティがあります。しかしおたくのキモイ描写が微笑ましくも温かいのは作画の力なのかなと思う。ディープなおたく知識を持ちながらさわやかイケメンで屈託のない山田はなんか可愛いんですよね。萌えキャラなんですよね。連載が進むにつれてどんどんあほになってる気がしますけどね。

本田透さんがこの先非モテルサンチマンを擁護するのかルサンチマンなんて悪という結論に達するのか大変楽しみです。
作画の銅☆萬福さんは全体の大きなコメディのグルーヴ感の中にコマ単位くらいの細かさで笑いの要素を詰め込んでいくいい意味で変態的な方だなと思います。どんどん上手くなって絵が洗練されていくのが素晴らしいです。


銅☆萬福さんがtwitterで宣伝用画像を配布していたので貼ってみた。



鉄風太田モアレ

鉄風 1 (アフタヌーンKC)

鉄風 1 (アフタヌーンKC)

鉄風 2 (アフタヌーンKC)

鉄風 2 (アフタヌーンKC)

銅☆萬福もすごいペンネームだと思いますがモアレも相当すごいね。
四季賞の魔女の話と読み切りの幽霊の話を読んで切ないファンタジーの人かと思っていたのでガチの格闘マンガで連載を始めたのは意外でした。格闘シーンもスリリングだけど、性格悪いけどなんとなく共感できる主人公と陽気でいいやつなのになんとなく癇に障るライバルがの絡みがハラハラして面白い。



すずり執行ちゅう!Ryp
4コマギャグマンガ。第一回は学園物だったので流行りの萌え4コマかと思った。次の回でいきなり未来の話になって宇宙に出たのでわけが分からなくなった。読者の予測をことごとく裏切る展開、ギャグ無しではひとコマも進まないとでも言わんばかりの詰め込みギャグにぐっときます。絵柄は可愛い萌え系なのに!
単行本はまだっぽいですね。


good (グッド) ! アフタヌーン 第9号 2010年 04月号 [雑誌]

good (グッド) ! アフタヌーン 第9号 2010年 04月号 [雑誌]