高田築「野ばら」
話は変わりましてコミックビーム「fellows!」の高田築さん「野ばら」が素晴らしい。volume.8では原因不明の連続投身自殺の話と他一本。黒田硫黄を思わせる筆ペン(多分)のタッチに可愛らしい絵柄でほのぼのしてるのに、現実を描く視線は冷たく読者を突き放している。恐怖で背筋が寒くなるわ。
中盤の団地のシーンでは「童夢」を思い出してしまった。俯瞰の構図とコマ割、ものすごく格好いい。
ところで個々の作家さんは悪くはないのですが、雑誌としての「fellows!」はコンセプトがあまり好きになれません。新人で連載を持っている人が多いけど作風が似た人が多いし、ここから自分の力で頭ひとつ抜け出すのはなかなか難しいのではないでしょうか。ぬるま湯地獄というか…。
それでも買ってしまうのはたくさん載っていてお買い得だからでしょうか。
Fellows! 2010-FEBRUARY volume 9 (BEAM COMIX)
- 作者: 久慈光久,ほか
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/02/15
- メディア: コミック
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